馬見塚デンタルクリニック

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インプラント治療について

インプラント治療の画像診断

インプラント体を埋めるためには、その場所に骨がないといけません。骨があることを確認するために、レントゲン検査があります。レントゲンはX線という目に見えない電磁波を利用する検査方法です。このレントゲン検査は撮影方法によって主に3つの種類があり、目的によって使い分けています。


1|デンタル

デンタルはマッチ箱サイズの小さなフィルムを使って撮影します。お口の中を細かく診査して全体的に把握することから治療を始めるのですが、この全体的なチェックのために最大14枚撮影します。デンタルでは、個々の歯について詳しくみることができます。写し出される歯の形や被せ物、詰め物、歯を支えている歯の周りにある骨の状態などから虫歯や歯周病などの病気を正確にチェックして治療が必要な歯をピックアップする事ができます。


2|パノラマ

パノラマはA4サイズほどの横長の大きなフィルムを用います。撮影には頭の周りを装置がぐるりと回る大きな機械を使用します。そこで得られる写真では上顎、下顎の状態が一目で分かり、顎の関節や骨の奥に埋もれている歯などデンタルでは見えなかったものも見ることができます。しかし、デンタルのように個々の歯の詳細までは分かりません。パノラマはインプラント治療において顎の骨の全体像を把握するためには欠かせない検査です。


3|CT(Computed Tomography)

普段行われている歯科治療であれば、「デンタル」と「パノラマ」の二つの検査で十分ですが、インプラント治療を行う上では、十分といえません。インプラント治療を確実にするためには、立体的に骨の状態を把握する必要があります。とくに上顎の骨は構造が複雑なのでしっかりとした診断が欠かせません。そのために受けていただくレントゲン検査が、このCTです。

撮影装置は大きなドーナツ型をしていて、その中心にスライドする台が設置されています。ドーナツの中心に向かってX線が回転をしながら360度全方向から照射され、台に仰向けに寝た人がそこを通り撮影される仕組みになっています。被写体を透過したX線は検出器で測定しコンピューターで数値化され、その強弱を元に画像がつくられます。このようにコンピューターで画像処理されたものを、テレビモニターに映し出したり、フィルムに現像したりすることでCT画像を見ることが出きます。

 

このCT検査の特徴は、そこで得られる画像が被写体を輪切りにしたものだからです。「デンタル」「パノラマ」などのレントゲン写真は、ある一つの方向から見た像が得られるだけですので、例えばビルを真上から見たようなもので、そのビルが何階建てなのか、各フロアはどうなっているのかは推測するしかありませんでした。しかし、CTを用いて検査することによって各階ごとの様子が切り出して見えるようになり、全体の状態が立体的に分かるようになるのです。つまり、「デンタル」や「パノラマ」などでは一方向からしか見えなかった骨の状態も、CT検査で立体的にあらゆる角度から観察することが出来るのです。また、コンピューターで解析することで顎の骨の質(硬さ)も判断できるのです。

これまで、3つのレントゲン撮影について説明をしましたが、最後に放射線の影響について触れたいと思います。レントゲン検査で使用するX線は、放射線と呼ばれる電磁波です。この放射線は人体に対して無害ではありません。人体が放射線にさらされることを被曝と呼びます。大量の放射線を一度に浴びれば、体を形作っている細胞が壊されてしまいます。また、頻繁に放射線にさらされれば、癌や白血病など細胞の突然変異から起こる病気になる可能性が高まります。照射される放射線の強さや頻度(時間)が多ければ多いほどその影響は大きいと言えます。そのためにX線については様々な研究がなされています。では、実際に、レントゲン検査で受ける放射線の影響は大丈夫なのでしょうか。

実は、私たちは普通に暮らしている中でも宇宙と地面から発せられる自然界の放射線にさらされています。これを自然被曝と言います。普通に暮らして一年間に自然被曝する放射線量と比べると、「デンタル」ではその1/100、「パノラマ」では1/50、顎に限定されたCTでは1/7くらいの量となります。このように歯科のレントゲン検査では人体に大きく影響のあるような多量な放射線を一度に浴びるようなことはないのでご安心ください。レントゲン検査は、被曝を考慮に入れてそれでも診断や治療のために必要不可欠と判断した上で初めて受けていただく検査です。安全のためレントゲン室は放射線管理区域となっており、四方の壁に鉛が埋め込まれ頑丈な扉で密閉出来るようになっています。こうして室内で放射されるX線が外へ漏れないようにしています。もちろん当院のレントゲン室もこの基準に準じています。また当院では、X線を撮影する歯科医師はフィルムバッチというものをつけて放射線室の外から撮影します。もし放射線が外に漏れていると、このフィルムバッチに検出される仕組みになっているのです。毎月行っているフィルムバッチのチェックでは一度も放射線は検出されていません。そして、検査に当たっては安全に最小限の放射線量で済むように努めています。例えば撮影に使用するフィルムを感度の良いものを使用することで、より少ない照射量でも鮮明なレントゲン写真が出来るようにしています。またデンタルの撮影の際には鉛の入ったエプロンを首から掛けていただき、首より下には放射線が当たらないようにしています。妊娠されている方にはお腹の子供への影響も考えレントゲン検査を控えることもあります。ですから、妊娠の可能性のある方は、必ずスタッフにお声掛け下さい。

このようにして行われるレントゲン検査ですから私たち歯科医療従事者は安全に、そして正確に撮影することを心掛けています。またレントゲン写真に映し出される情報を的確に読み取り、診断していくためにさまざまな知識を学び経験をつんでいくことが大切だと考えています。

インプラント治療においては、お口の中にある歯・骨の健康状態を把握するため、またインプラント治療が可能かどうか判断するため、そしてインプラント治療を含めた形での治療計画を立てるために「デンタル」、「パノラマ」、「CT」、それぞれの検査が必要となります。今回のお話の中で、これらのレントゲン検査で得られる情報をきちんと診断し治療計画を立てる事がインプラント治療の成功のために重要であることがお分かりいただけたでしょうか。

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